まるでアート!パッションフラワーの独創的な美しい花
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グラフィックアートのようなトロピカルフルーツの花
最近スーパーでも見かけるようになったトロピカルフルーツの一つであるパッションフルーツ。
みなさま食べてみたことがあるでしょうか?
私はスイーツに入っているのを味わったことはあるのですが、果物を手にしたことはまだありません。
このパッションフルーツの花、とっても不思議で独創的な美しい花を咲かせるのです。
花びらの形も色も全てがグラフックデザインのようで、本物の花とは思えません。
パッション(passion)は情熱ではなく受難?
英名のpassion flowerは、どうも情熱の花という意味ではないようです。
16世紀、キリスト教のイエズス会の宣教師が原産地の中南米でこの花を見たときに、アッシジの聖フランチェスコ(中世イタリアの聖人)が夢に見たという『十字架上の花』はこの花のことに違いないと思ったのだそうです。
なんでも、キリスト教の受難を象徴する形をしているとされてしまったようで、英語のpassion情熱の意味ではなく、passion受難を意味するということです。
受難だなんてパッションフラワーにはなんの罪もないと思うのですけれど、残念な名前ですね。
ですが、日本名は形をとらえた素敵な名前ですよ。
江戸時代から日本のあった《時計草》
日本に入ってきたのは意外に早く、江戸初期以前から日本にあったようです。
比叡山延暦寺の根本中堂の天井画「百花の図」にも描かれているそうなので、間違いはなさそうですね。
日本名は【時計草】。
雌しべの形が3つに分かれていてまるで時計の針のようですし、おしべや花びらも文字盤に見立てると、もはやそれにしか見えないほどピッタリな名前かと思います。
パッションフルーツは関東でも育てられる!
南国のイメージの強い果物ですが、実は近年千葉などでも栽培されているらしいです。
東京でも育てることが可能で、ホームセンターなどで苗も売られているのを見かけるようになりました。
多年生のつる植物なので、ベランダのサンシェードにも良いかもしれませんね。
花の後はもちろんパッションフルーツの実がなるので、花を楽しんだ後は身も食べて楽しめます。
安眠のハーブとして知られるパッションフラワーはチャボトケイソウ
パッションフラワーは世界に原種だけでも500種を超えると言われているほど多くの種類があります。実が食べられるのはほんの数種類だけで、苦かったり毒のものもあるそうです。
トロピカルフルーツの種類はクダモノトケイソウという種類のパッションフラワーです。
天然のトランキライザー(精神安定剤)と呼ばれて、近年特に注目されているのがパッションフラワーのハーブティで、ネイティブアメリカンの人々に長年用いられてきたハーブです。
ハーブ好きの間では有名なハーブですが、効果の高い種類というのはチャボトケイソウという種類のパッションフラワーのようです。
ハーブティと果物両方楽しめたら最高なのですが、そうはいかないようで残念ですね。
研究によって化学的エビデンスも発表されてきていて、有効成分ハルマンアルカロイドやフラボノイドが鎮静作用をもたらすとされています。
依存性がないので、不眠に悩む方は夜のハーブティとして試してみてはいかがでしょうか。
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