パーソナルカラーだけじゃない!色彩の心理効果を味方につける“魔法の色彩レシピ”
目次
人は色に操られている?色彩心理学とは
皆さんはさまざまな色合いを目にしてどんな感覚になるでしょうか?
例えば、『赤』真っ赤な色合いがパッと目の前に現れた時、情熱的なエネルギーを感じたり、暖かい南国を思い浮かべたり、あるいは警告と感じる人もいるかもしれません。
逆に、『赤』をみて、穏やかで落ち着いた印象を抱いたり、冷たい温度を感じたりする方は少ないでしょう。
では、『青』ではどうでしょうか?
『赤』とは違って、穏やかさや海、落ち着く、冷たいといった印象を抱きやすいのではないでしょうか?
そんなふうに色彩は人に印象や温度感など様々な影響を与えています。
さらに深く人の心理や行動にどのような影響を与えるのか?という研究分野が色彩心理学です。
色は人間の感覚器官に直接作用して、視覚情報を処理する脳と密接に関連していることが分かっています。
日々大量の色彩を目にしている私たちですが、実は知らず知らずのうちに心理に影響しているのです。
だったらどんな影響があるのかを知って、相手に与える印象を良くしたり、緊張を和らげたり、人と仲よくなりやすくできたら素晴らしいと思いませんか?
そこで、色の特徴とどんな時にどんな色を取り入れたら良いのかをシリーズでご紹介していきたいと思います。
今回は、色がどれほど人に影響力を発揮しているのかや、パーソナルカラーとの違いについてみていきたいと思います。
色が影響を与えているのはどんなこと?
それでは、具体的に私たちはどんなところで色彩の影響を受けているのかを具体的に見ていきましょう。
色は感情に作用する
赤やオレンジ、黄色といった暖色系の色合いは、太陽や火を連想しやすく、見ると人は暖かいイメージを抱きます。
反対に、青や水色、青紫などの寒色系を目にすると、水のような冷たい感覚を持ちます。
この色の持つ印象から、暖色系を見ると積極的な行動を取ったり、寒色系では落ち着いて冷静な行動をとりやすくなるといわれています。
色は人の五感の多くに影響している
視覚
色の視覚に対する効果は、とても多くあります。
例えば、同じ大きさの白い箱と黒い箱があった時、白い箱の方が大きいと感じる人が多いのです。しかし、なぜそう感じるのかは解明されていません。紙や布や雲など白は軽やかなもの、対して黒は土や鉄など重いものを連想させる体ともいわれています。白黒だけでなく色が濃いものほど重く感じることが分かっています。
他の効果は、各色別の回に詳しくお伝えしていきたいと思います。
触覚
色が直接触覚を変化せせることはありませんが、私たちの肌が色を感じているということが分かっています。
例えば、赤の下着を身につけるともちろんその上に衣服を着ているので、自分も他者も赤い下着は見えていません。ところが、他の色の下着を身につけている時よりも血流が上昇するという実験結果が出ています。このことから皮膚は色を感じていると考えられています。
東洋医学や古代インド医学のアーユルベーダでも赤い下着は体を温め、エネルギーを高めるといわれてきたそうです。
味覚
色が味覚に影響する。と聞くと意外な感じがするかもしれませんが、お料理の彩りが綺麗だと美味しそうに見えたりしますよね?
更にはお皿の色合いによって食欲が変化して食べる量が変わるそうです。
同じオレンジジュースを色だけ変えて青汁のような緑色とトマトジュースのような赤にしてどんな味に感じるか被験者に聞いたところ、緑は苦味や酸味が強く感じ、赤は甘く感じたそうです。
嗅覚
人は見たものの色からある程度匂いを予測します。その上で実際に嗅ぐとより強く匂いを感じることが分かっています。
例えば、紫色の芳香剤があったとします。人は色を見ただけで、ラベンダーの香りかな?と予想しながら香りを確かめます。するとただの甘い香りであっても《甘い香り=花の香り》と《紫色の花=ラベンダー》という情報からやっぱりラベンダーの香りだ!と錯覚してしまったりするのです。
『身につけている色』に自分も相手も影響されている
私たちは毎日、いろんな色を身につけますよね?
服はもちろん、アクセサリーにバックやケース、コスメ...
人にはそれぞれ、つい惹かれてしまう、見ると手にとってしまうような好きな色や、避けがちな色、見ていて心地よい色合い色があるのではないでしょうか?
色には人の心理に働きかける力があるのです。
気分によって選ぶ色が違ったりもしますよね?
もしかすると、それは無意識的にその色を見ることで安心感や落ち着きを得たり、あるいはウキウキ華やいだ気分を盛り上げようとしているのかもしれません。
性格まで丸わかり?あなたや周りの人が好む色合いはどんな色?
色彩心理学によれば、人間は特定の心理状態や思考回路によって無意識に特定の色を求めたり、避けたりする傾向があるため、好きな色や嫌いな色と性格には一定の関連性があるとされています。
一概に決めつけることはもちろんできませんが、好きな色や避けがちな色がわかるとその人の性格まで推測できてしまう可能性が高いのです。
同じ赤や青でも、真紅からオレンジに近い赤、茶色に寄った燕脂色やピンクに近い柔らかい赤、など色んな赤がありますが、それぞれ少しづつカラーの持っている性質が異なります。
パーソナルカラーと色彩心理学の違いについて
パーソナルカラーとは?
近年大人気のパーソナルカラーは、まずそれぞれの人が生まれ持った色彩傾向をイエローベースタイプとブルーベースタイプの2タイプに分かれます。
さらに色彩にイエローがベースに入っている、淡く明るい色合い《スプリングタイプ》や温かみのあるアースカラー《オータムタイプ》、
ベースにブルーが入っているパステルカラーなどの《サマータイプ》とハッキリとした濃い色合いなどの《ウィンタータイプ》の4タイプに分けた色彩グループ。
このどの色彩グループが肌に最も似合ってその人を美しく見せるのかを選ぶことによって、服やコスメなど身につけるカラーを選びやすくするといった考え方です。
色彩心理学との違い
パーソナルカラーはどのカラーグループがその人を輝かせる色合いを選ぶということですが、色彩心理学を知っていくともっと幅広く色と仲良くなることができます。
どんな相手に合うのかシチュエーションによって色を使い分けて、相手に与える印象を変えたり、大切な仕事の時に自分を落ち着かせてくれる色を取り入れたり、色彩効果を知って取り入れると似合う色にこだわらず、もっと楽しんで色を選べるようになるはずです。
これから、どんな色にどのような効果が秘められているのか、今の自分にとって必要な色を選んでいただけるように、ご紹介していきますので、是非お楽しみに。
関連情報