ラピスラズリ【9・12月の誕生石】
目次
誕生石とは?
誕生石とは、1月から12月までの各月にちなんだ天然石が当てはめられていて、自分の生まれ月の宝石を身につけるとご加護があったり、幸せが訪れるとされています。
お守りのようにご自身に合ったアクセサリーを選んだり、誕生石の入ったアクセサリーをプレゼントにされる方も多いのではないでしょうか?
ラピスラズリは9・12月の誕生石
ラピスラズリは誕生月が2つあり、9月と12月の誕生石となっています。
ラピスラズリの魅力は何といっても、
深い紫がかった青に、煌めく星のような金銀のパイライトが散っていて、まるで、星が煌めく夜空がそのまま石となったかのような美しさにあるでしょう。
幸運を運ぶ石と呼ばれていますが、
単に運が良くなるということではなく、あらゆる邪気を遠ざけてくれるとされています。
他者からの悪意はもちろんですが、自分自身の怒りや嫉妬などの邪念を遠ざけて危険から守ってくれるお守りの石です。
そういった邪気邪念を取り除くことで、判断力を高めて正しい道に進めるように後押し、最高の幸運をもたらしてくれます。
また、魂を磨き、人としての成長へ導くために必要なサポートをしてくれるので、人生を共にに歩む石としておすすめです。
ラピスラズリの語源
ラピスラズリ(lapis lazuli)の語源は、とても興味深い成り立ちになっています。
というのも、lapis lazuli は一つの言語からではなく、複数の言語が合わさってできているという大変珍しい名前なのです。
ラピス(lapis)は “石”という意味するラテン語で、ラズリ(lazuli )は“天空・青色”を意味しているアラビア語です。
このラズリ(lazuli )は、アル・ラズワルド(al-lazward)が語源となっていて、ラテン語とアラビア語がミックスして“天空の青い石”という名前になっています。
アラビアからヨーロッパにもたらされた、この美しい青い石は、それを初めて見た当時の人々に衝撃を与えたことは間違い無いでしょう。
歴史
ラピスラズリは、宝石の中で最も古い歴史があると言えるでしょう。
世界四大文明のメソポタミアやエジプト文明の遺跡からも多く発掘されていますので、
数千年にわたって宝石として使われてきたことになります。
ツタンカーメン王の棺の装飾にも用いられているので、ご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
青色には魔を払う力があるとされ、金色には、いかなるものにも冒されない力があると信じられていました。
それが合わさったこの特別な石は、大変な力を持つ神聖な石でした。
ツタンカーメンをはじめ王族の棺に用いられたのも、護符としての役割もあったのかもしれません。
いわば最古のパワーストーンですね。
旧約聖書の中にも登場します。
エルサレムの司祭のために織られる胸当てに飾る、12個の宝石の2番目の青い石がサファイア(Sappir )ですが、これは実はラピスラズリのことだったとされています。
現在のサファイアは“青玉”として記載があるそうです。
ラピスラズリは、シルクロードを通ってヨーロッパへと運ばれました。
その当時のギリシャでの呼び名はサッペイロス(Sappeiros)、ローマでもサッピールス(Sappirus)であったことからもサファイアとはラピスラズリのことだったことがわかります。
ラピスラズリとフェルメールブルー
やがて、地中海経由で入るようになったこの美しい宝石から、中世の画家たちは青い顔料を作り出して絵画に用いるようになりました。 “はるばる海を超えてきた青”《ウルトラマリン・ブルー】という名の深い青色は、宝石だけではなく、絵画の色としても人々を魅了していったのです。 その中でも最もラピスラズリを愛して、効果的に使ったのが17世紀のオランダの画家であったヨハネス・フェルメールで、中でも有名な『真珠の耳飾りの少女』のターバンの青色はラピスラズリの色です。 このことから、ラピスラズリの顔料は別名“フェルメール・ブルー”とも呼ばれています。
姉妹店 Kusa no Yukari では、 ラピスラズリのフェルメール・ブルーや珊瑚、グリーンの鮮やかなマラカイト(孔雀石)など、石由来の色の自然モチーフアクセサリーのご紹介もしておりますので、ぜひそちらもチェックしてみて下さい。
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日本には、
紀元前からシルクロードを通って宝飾品として使われていた中国から、船で持ち込まれており、奈良時代の正倉院の宝物庫にも残されています。
仏教の七宝の一つとされ、仏典にも記載があるそうです。
旧約聖書、仏典共に大切な宝物として扱われていたことがわかります。
また、日本ではラピスラズリを“瑠璃”と呼ばれていました。
現在の瑠璃色はラピスラズリの色合いといった意味です。
日本画に用いられている岩絵具の群青がラピスラズリだというのは誤りで、アズライト(藍銅鉱)という別の鉱石です。
この群青は、有名な絵だと江戸時代初期の画家、尾形光琳の『燕子花図屏風』の花の部分に使われています。
粒子の細かさの違いだけで、色の濃淡を表現されているのも興味深いです。
ちなみに、葉っぱの部分はマラカイト(孔雀石)です。
実際に見るとベルベットのようなマットだったり、光によってキラキラ光って見えたりと、石の粉末ならではの質感が味わえます。
とても美しいので、ご興味がある方はぜひご覧になってみてください。
燕子花図屏風
ラピスラズリの特徴
ラピスラズリは、ソーダ石のグループに入っている、複数の鉱物(青金石・ソーダライト・藍方石・ノゼアン)の集合体でできています。
その中でも青金石の割合が高いものほど、鮮やかなブルーとなります。
金色の星のような点はパイライトです。
ラピスラズリは世界の歴史に織り込まれた特別な石で、人類最古のパワーストーンとされているほど神聖な石として扱われてきました。
自分のために、またプレゼントにお好きなアクセサリーから選んでみてはいかがでしょうか。
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